ターン制にまつわる開発裏話1

インペリアライザーでのターン制について。開発面での話です。

現在、アクティブターン制というタクティクスオウガFFTとほぼ同じシステムを採用しています。

ユニットごとに決められた行動力の値を満たした順に行動するシステムですね。

TPという疑似経過時間を設定して、それを状況が変化するフラグに使ってたりします。

先行版を出したときに多少あったのが、同時ターン制でないのを惜しむ声、あるいは同時ターン制が良かったという感想です。

同時ターン制とは…やはりベルウィックサーガが有名ですね。

『決められた1ターンの間に敵味方すべてのユニットが一回行動する』

『行動の順番は味方→敵→味方→の順に回る(勢力比率により変動あり)』

というシステム。

実は、インペリアライザーも最初は同時ターン制で開発されていました。

アクティブターン制になったのは開発一年を過ぎたあたりですかね。

アクティブターンにした理由は自分がアクティブターンも好きで、

特になにもすることがないとき、移動行動まったくせずにターンを終えると

次は早めに動けるというのは理に適ってるなぁとかの考えもあったわけですが…

最大の理由は同時ターン制は処理が大変だからです。

NPC(敵や同盟軍)思考ルーチン、ユニットが敵味方の位置関係などから

『どう』行動するかの決定を判断する部分ですが、インペリアライザーでもかなり膨大なプログラムです。

それもほとんどは地味なフラグ管理が主であり、それが膨大というのは単純に複雑であるという話であります。

同時ターン制はそれに紐づける形で、NPCのターンで『誰を』動かすのかも判定しなければいけません。

フラグ管理はさらに大変になります。

一応最初に作った処理はとても簡単で、敵対勢力との距離が近い順に行動というものでした。

これだととてもベルサガクラスの奥深さには及びませんね。

同時ターン制は『敵のこのユニットが行動済になればこっちの行動も決まるんだが…』

といったCOMとの真っ向勝負の駆け引きや、前ターン最後に動かした味方を

次ターンの最初に動かす疑似的な2回行動にロマンがあるものですが、

前提となるシステムを洗練しようと思うとさらに開発が遅れるだろうとは目に見えていたので…

その点だとアクティブターン制は楽ですね。すでにシステムは練り上がっている感じです。

そういった次第で、当ゲームはアクティブターン制のまま開発を進めて

公開まで予定していますが、同時ターン制への夢も捨てたわけではありません。

そこら辺のお話を、SRPGのターン制システムについても考察しつつ、

次の記事でしたいと思います。