キャラクター設定裏話+α


久々の更新です。
正式版のリリースからだいぶ経ったのもあり、そろそろインペリアライザーを振り返るのもいいかなと思いました。不定期に色々なテーマで書いていこうと思います。
まずは裏情報として、各キャラ設定メモを加筆して公開です。今回はプレイアブルキャラを対象とし、その他のキャラは次回に回します。また触れるのは設定に関わる話のみで、ゲーム中のユニットとしての性能には触れておりませんのであしからず。あと年齢はゲームの開始時、ラウフェイがラナフェルドにやってきたときのものなので、1章以降はここの記載+1となります。

それではいってみましょう。なおこれから本作をプレイする予定のある方はネタバレを含む場合もあるので注意してください

 

ラウフェイ    パリシア帝国第二皇女 17才 出身:パリシア帝国

 

この物語の主人公。母親の名前はフレイヤ。本人の名前や11章で渡されるブリーシンガメンなど、北欧神話に由来するものが多い。
帝国の方針に対しては懐疑的だが、帝国自体はラグメル統一論でほぼ一致団結しているため気まずい。本人も帝国への愛国心はあり、またそれ以上に家族愛への憧れがあるため、断固として反対するようなことはしない。あまり我を強く出さないのは、庶子としてある程度わきまえた振る舞いを求められる場面が多かったのも影響しているかもしれない。
本編6章以降ではエルマの勧めるお茶にハマっている。15章以降、覚悟を決める。メルファークのことは親友だと思っている。
基本的に他人を否定せず、相対する考えについてもなるべく理解に努めようとする。思索は得意。読書も好き。基本的には戦いよりも学術を好むタイプ。


ベオグライ  インペリアルガード 出身:不明

皇帝ゼノンお気に入りのインペリアルガード。人語の発声に不自由なく、理性的な思考ができる異例のリザードマン。

出自としては記憶をなくしてパリシア地方に流れてきたところを奴隷商人に捕まった。珍しいもの好きな皇帝(当時、皇太子)ゼノンに買われる。ゼノンの予想以上に賢かったため重宝され、ついにはインペリアルガードにすると宣言された。本人は大変困ったが拒否はできず。

今では本も書ける。実は魔術も覚えようとすれば使える。ただしその機会には恵まれていないので結局魔術には縁がない。厳密な種族は異界ランギスのエルダーリザード


バガー  帝国重装騎士 22才 出身:パリシア帝国

国境守備兵の家の生まれ。人間関係のトラブルは決闘において解決すべきものという信条。騎士は退かぬの体現者。斧を愛用するが、槍や鈍器の扱いも上手い。直情的だが頑固な性格ではない。ほどほどにあしらうのがコツと周囲からは思われている。ラウフェイのような人を軽んじないタイプはこのコントロールが苦手でペースを握られやすい。自分にはない賢さを持つ男には一目置いている。それがない場合、筋力のあるなしで判断する。


ルフレイン  帝国騎士 20才 出身:パリシア帝国

パリシア帝国下級騎士の家の生まれ。生真面目な性格。規律に則ることが至上。交友関係が希薄で遊び慣れていない。女性に対して不愛想だが、あらぬ誤解を生まないために意識してそう努めている。戦術の研究が趣味。責任ある立場にあると緊張しがちで、事前に振る舞いを練習したりしている。兄オルレインのことは軽薄な反面教師と思っている。


オルレイン  帝国騎士 21才 出身:パリシア帝国

パリシア帝国下級騎士の家の生まれ。女性に対して崇拝といっていいほどの賛美をしている。ただの女好きとは違い、敬意が根底にあるため、女性を軽んじる男が嫌い。
そうは言っても節操なく話しかけに行く。そっけなくあしらわれても相手を楽しませたなら良しとする。騎士としての鍛錬はなるべく人に見られぬように行う。モテそうという理由で細剣を学んでいるが、本人が一番得意なのは槍。気分が高揚すると「フッフゥ☆」と鳴く。


クライネール  帝国猟騎士 21才 出身:パリシア帝国

ラナフェルドの猟騎士の家の長女。兄たちに交じり弓の訓練に参加していたが、彼女が最も弓の才能に恵まれていたらしい。やや男勝りな性格。職人気質なところがあり、人に対する態度がややぶっきらぼう。親しい相手ほど刺々しくなるが親身の裏返し。冷静で周りがよく見えている。狼狽えたところは人に見せない。だがオルレインによれば「焦ってあたふたしている時がかわいい」らしい。


メルファーク  ラナフェルド伯女 16才 出身:パリシア帝国

ラナフェルドの領主の娘。父である前領主の他界時にはまだ幼かったため、叔父のレプナードが領主となった。レプナードに甘やかされて育てられたため、天真爛漫なところがある。とはいえ貴族女性としてのマナーはちゃんと躾けられている。水術の使い手だが、補助が多くて地味だと思っている。本当は契約派生の氷術で叔父とお揃いにしたいらしい。シャルルという名前の猫を飼っている。かわいい生き物をモフるのが趣味。ラウフェイのことをかわいいと思っているが、第二皇女という立場の相手なので自重している。
なお「伯女」というのは本作における創作語な面が強い。なので良い創作者の皆さんは一般的な単語だと誤解して、使わない方がいいかもしれませんね。


ジャガーロウ  魔獣ハンター 31才 出身:パリシア帝国

パリシアの市民の家に生まれたが、子供の頃、貧困のために奴隷に売られて剣闘士となる。観覧試合に勝利を重ね、賞金を使い奴隷の身分から自身を解放。その際にヴェラン傭兵団にスカウトされるが断っている。

最初金を稼ぐ手段が分からず、とりあえず賞金の出ている魔獣狩りをしたら金になったので、これを生業にしようと決意。要はフリーの傭兵。実際には魔獣狩り以外にも色々やっているらしい。

体中消えない傷だらけだが、ほぼ剣闘士時代のもの。捨て身の攻撃が得意。いつ死んでも構わないという覚悟があるが、戦いのカンがずば抜けているので生存している。出世の欲はない。帝国の第二皇女に訓練で指南した時、自分も偉くなったものだと自嘲しつつ少し誇らしかったらしい。


リュバルド  傭兵猟師 24才 出身:パリシア帝国

ラナフェルド領に住む猟師。近隣では正確無比な強弓を放つことで知られる。治安が悪化してからは人間に対して弓を引く機会も増えた。仲間と喋っていると獲物が逃げるという経験と考えからやたら寡黙な性格になった。

猟師という生業に満足しているものの、自分の弓の腕前を試したいという欲もある。そういった考えから賞金稼ぎの仕事もするようになった。ラウフェイから仕官の誘いがあったときは内心かなり悩んだ。


ユノー  破邪術士 22才 出身:バルクトリア聖王国

聖王国の名家ユリアンセ家の息女。魔を寄せ付けぬための破邪の刻印が肩より下の体中に刻まれている。本人的にはあまり他人に見られたくないようだ。なので他人に肌は見せないよう特に気をつけている。その割には肩を露出した衣装を着ているが本人のお気に入りらしい。そんな理由もあって物腰は丁寧だが他人に対しての心の壁は高い。子供の頃から魔物祓いのようなことをしている。今は修行のために世界を回っている。破邪術では束縛術のグレイプニールを好む。現・聖女王とは遠縁にあたる。


 ティーノ  聖王国天馬騎士 19才 出身:バルクトリア聖王国

天馬三姉妹の次女。おっとりした姉とマイペースな妹に挟まれたしっかり者。ただしたまにドジっ子属性を垣間見せる。厳格な環境に置かれると緊張して失敗が増える。動物好きでメルファークと意気投合している。愛馬の名前はピノ。髪型は子供の頃からずっとポニーテール。気さくな性格で割と常識人なため友達は多い。


シャノン  聖王国天馬聖騎士 23才 出身:バルクトリア聖王国

天馬三姉妹の中で本当の貴族は彼女だけ。洗礼を受けた天馬騎士は高貴の証明。ゼガは公私ともに認める許嫁。元は一人娘だったが、聖王国の孤児受け入れ推奨令によって今の妹二人を迎える。テキパキしたティーノによく世話を焼かれている。ノルンにはその暴走のフォローに振り回されているが基本的には甘い。本当に怒ると涙を流す。さすがのノルンもその時は反省する。


ノルン  聖王国天馬騎士 16才 出身:バルクトリア聖王国

三姉妹の末妹。自信家でマイペース、若干のサディストだが普段はちゃんと抑えている。今の髪型にする前はストレートのロングだったが、シャノンと被るので思い切ってイメチェンしたらしい。虫が苦手。シーフードサラダが好き。人見知りなところがあり、シャノンの家に引き取られた当初は二カ月間口を利かなかった。騎士としての訓練を受け始めた際、剣や槍でなく斧を好んだのは人と違うことをしたかったから。ひねくれた性格のように見えて人一倍寂しがり屋でもある。姉たちへの親愛の情は深い。


レフェ  イールズ獣人 15才 出身:イールズ連合

猫の因子を持つ獣人。それゆえかあまり群れたがらない。孤児として一人孤独に、盗みで生計を立ててきたように自分では思っているが、実際のところはだいぶコミュニティから情けをかけられていた。なので生い立ちほどには性格が曲がっておらず、割と素直。ラウフェイの部隊に入ってからは主に一部女性陣からマスコット扱いされている。本人も呆れながらもそれを受け入れている。


ラフシャーン  クァラヌーン傭兵 22才 出身:クァラヌーン教国

クァラヌーン教国タロッサ出身。幼少期に妹と共にアサシンギルドに拾われて育てられる。後に脱走するも妹とはぐれ、その妹を探すために流浪の傭兵として各国を回っている。生きるために悪事に手を染めなくてはいけないような境遇に対して同情的。ただし悪事の内容にもよる。法や戒律より己の信念に従う。自分はすでにまっとうな人生を送れないと諦めているが、妹には幸せな道を残したいと願っている。

 

ルヴィガーネ  インペリアルガード 20才 出身:パリシア帝国

名門貴族アスガルド家の長女。幼少の頃よりインペリアルガードになるための英才教育を受けて育つ。武人肌のようで華やかで女性的な振る舞いに憧れている部分もある。常に衆目を意識せよという実家の教えを髪型に凝るための理由づけにしている。ただし騎士としての鍛錬に抜かりはない。ベオグライを尊敬している。護衛騎士としては歴代のインペリアルガードの中でも指折りの実力者。


フェネーリア  修道女 19才 出身:パリシア帝国

元々は裕福な貴族の家の生まれ。俗世の諍いや差別、貧困の存在に心を痛め、罪の意識から自主的にすべてを捨て、修道生活に入ったという経緯。なのでその信念は極めて強い。贖罪的な念が心の根底にあるせいかあまり笑わない。洗礼は修道院に入る際にセレスティに巡礼し行った。慈愛の心に溢れるが、どこか人を寄せ付けないような雰囲気もまとっている。


セルム  見習い魔術士 12才 出身:パリシア帝国

パリシア帝国ウェルレス侯爵家の嫡男。魔術の修養と貴族としての勉強のためラナフェルドに奉公していた。レプナードからは魔術の筋を褒められている。ラウフェイが来てからは魔術の面では密かにライバル視している。ただしラウフェイは他にも武芸に秀でているので総合的には敵わないと認めている。魔術師としての成長速度は作中でも屈指。姉が一人いる。


エシュダル  イールズ獣人 20才 出身:イールズ連合

狼の因子を持つ獣人。女好きだが特別敬意を払う感じではない。なのでオルレインとはまた別のタイプ。ダハル近郊で交易を営む家系に生まれ、パリシア帝国とも密かに取引があった。なのでパリシアとの関係をより良いものにしたい。反帝国を掲げる獣王は老害だと思っている。精霊魔術を使えるのは獣人ではかなり異例。昔迷い込んだ帝国の魔術師と意気投合し、別れ際に魔術書と精霊石を譲ってもらったらしい。モノにしたのは本人の努力。精霊石は財力で手に入れている。魔術が使えるという一点でイールズではそこそこの有名人である。


キャスリィ  帝国騎士見習い 15才 出身:パリシア帝国

ラナフェルドの下級騎士の生まれ。家は貧しく、平民と農作業を共にするような生活。戦場で戦う騎士物語に憧れ士官した。勉強は苦手。理論より感覚派。ラウフェイのことは天才だと思っており、一生ついていきたいと思っている。自分のことは節約の天才だと自負しているが、実際のところは戦闘の天才である。誰とでも仲良くなれるが、ティーノと特に仲がいいらしい。


ミュレイ  吟遊詩人 20才 出身:ゾルツェンド騎士国

旧帝国領オーブミルの帝国楽師の家柄だが、オーブミルが南北分断されたことにより、南側に居を構えていた生家の地位は奪われている。家宝の魔法の竪琴を騎士団に没収されそうになった折に父の計らいで出奔した。その後は身分を隠し、あくまでも旅の吟遊詩人として振舞っている。

政治のことはあまり分からず、ゾルツェンド騎士団国に対してあまり憎悪などはない。竪琴の演奏と、歌が上手。各国の伝承や神話に造詣が深い。詩的表現で会話する癖がある。そんな詩的表現が通じる相手が現れると喜ぶ。ラウフェイをその沼に引きずり込もうと狙っている。


ゾラス  元帝国諜報員 29才 出身:パリシア帝国

かつてパリシア帝国諜報部に籍を置いていた。その主な任務はルマドーラへの諜報活動とされている。実際には他にも公表できないような仕事をこなしていた。拷問が得意。帝国を導けるのは覇道を征く覚悟があるトップによってのみ可能という思想。ゼノンのことは稀代の君主と思っているが、他の帝室の人間への評価は並み。基本的に誰のことも信用していない。有能な駒でありたいと願い、それができなくなった時は潔く自決する覚悟を決めている。ラウフェイに覇道を見出さなかった場合は帝国内の酒場で自暴自棄な生活を送るらしい。


オライオン  鍛冶職人 39才 出身:パリシア帝国

帝都ガーベラの街の鍛冶屋。兄はガーベラ宮廷鍛冶師。本来はオライオンにその座が推薦されていたのを、兄の面子に配慮して辞退したというのが実態。ラウフェイの部隊の人間からは優れた刀匠と評価されているが、本人はそれをこっ恥ずかしいと感じている。腕はよく、直せない武具はないと自負する。修復困難な伝説の名剣を一世一代の大仕事として直してみたいという密かな願いがある。


ライラ  盗賊 14才 出身:ゾルツェンド騎士国

ゾルツェンド騎士団国出身の孤児。身よりはなく遺跡荒らしや盗賊稼業で生きてきた。
義賊を自称している。死者からの戦利品の剥ぎ取りという、ラグメルでは禁忌とされがちなことを平然と行える。迎撃やクライミングはお宝を持ち逃げするために編み出したスキル。その場のノリで生きており、将来のことは考えていない。ノルンと馬が合うらしく仲が良い。高貴な身分の相手は苦手だが、ラウフェイのことは気に入ったらしく、親しげである。


ラヤフ  草原の民 17才 出身:ゾルツェンド騎士国 

幼い頃にゾルツェンド騎士団との戦いで命を落としそうになるところをタルサの両親に救われた。以来ゾルツェンド騎士団と戦うために弓の技を磨いている。文字があまり読めない。タルサとは許嫁のようなものだが、恋愛感情自体を恥ずかしいものと思っているらしく、踏み込んだ話はしない。

ウェゼル皇子やカーマイン、ジオ達と出会うまでは帝国の人間も騎士団と同じで警戒すべき相手と思っていた。彼らとの出会いのおかげでラウフェイの部隊への参加がスムーズに成立した。族長のことはジジイと呼んでいるが、心の内では優れた戦士、指導者として尊敬している。


タルサ  草原の民 16才 出身:ゾルツェンド騎士国

アルタニ族長エセンの孫娘。両親を幼いころに亡くしているが、その原因がゾルツェンド騎士団によるものという事は知らない。植物全般に関する知識が秀でている。樹属性の精霊魔術は使えるが、精霊魔術全般についての知識は乏しい。

帝国のアンナローズと出会ってその辺の基礎的な部分を教わった。努力家なので筋は良い。馬術や弓術はたしなむ程度。護身の棒術をエセンから教わっている。暗黒魔術師フリードに助けられた経験があり、暗黒魔術師に対して少し同情的。

 

ジオ  帝国騎士 24才 出身:パリシア帝国

父は帝国将軍を務めたこともある由緒ある騎士の家系。皇子ウェゼルと共に武芸を競い合った仲。結婚しており息子が二人いる。妻の名前はアーニャ、上級貴族の娘で、ジオの一目惚れからの猛アタックで縁を結んだ。勇敢で公正な騎士として名高く、帝都にいた頃の幼きラウフェイとも面識がある。帝国の下級騎士からは豪胆ながら厳しい人柄で、慕われつつも恐れられている。


カーマイン  帝国黒騎士 27才 出身:パリシア帝国

帝国の精鋭部隊である黒騎士団の若き団長。統一戦争勃発時には皇子ウェゼルに付き従い、ゾルツェンドへ向かった。戦争が起こる前は秘書官のエルマと婚約の予定があった。それを有耶無耶にしたまま遠征に行ったことでエルマからは静かながらも深い不興を買っている。

ジオとは昔からの家族ぐるみの付き合い。ジオの結婚相手の紹介にも一役買っている。戦術家としても優秀。ラウフェイの部隊では最も美丈夫と評判であり、女性からは非常にモテるが、本人はエルマへの想いから複雑そうである。


アンナローズ  帝国術騎士 23才 出身:パリシア帝国

商業都市ハルヴェリーの貴族の家に生まれ。宮廷剣術と魔術の英才教育を受けている。普段は礼儀正しい淑女として振舞っているが、戦闘になると少し気が強く好戦的な部分もある。ただし相手の命を取ることはなるべく避けたいと思っている。剣術と魔術をバランスよく使えるが、自分ではどちらも中途半端で未熟だと思っている。女だからと侮られるのが嫌い。物事を強く言えない女性が困っているのを見ると助けずにはいられない姉御肌。


ノイエ  聖都魔術師 18才 出身:バルクトリア聖王国

聖都セレスティ出身。内気な性格で、社交の場は苦手。そんな自分を変えたいと常々思っている。ただし魔術の才能は本物。自身の内面に深く潜るとトランス状態になり、脳の潜在能力をすべて術法特化した状態で使うことができる。

ミュレイと出会ってポエムに目覚める。ポエムは自分の弱さと向き合うためのセラピー。強さとは何かを彼女なりに哲学している。レプナードを心の師と仰いでいる。ラウフェイを稀に見るいい人だと思っており、できれば一生仕えたいと願っている。


ジファル  吟遊術士 18才 出身:クァラヌーン教国

ラーヴェラの裕福な商人の家の出身……らしい。何不自由なく育ち、親の教育方針の一環で精霊魔術を学んだ……とは本人の弁。統一戦争の勃発に伴い、正義とは何かを知りたくなり、見聞を広める旅に出た……と言っている。

ここからは事実関連。イールズ、パリシア、ゾルツェンドと回ったところでゾルツェンド騎士団に密偵の嫌疑をかけられ捕縛される。ラウフェイの部隊に助けられ、以降は同部隊に協力。話術に優れ、人当たりは良いが、あまり人と親しくなる気はないらしい。よく姿を消し、一部の者からは怪しまれている。


ゲルザ  獣人海賊 23才 出身:イールズ連合

身長が183cmある。隔世遺伝的に獅子の因子が出ている。幼い頃に人さらいに拐かされ、パリシアの辺地にて奴隷の身となった。自力で逃げだすも行く当てはなく、海賊船に忍び込み隠れていたところ、発見され当時の頭目に気に入られて自身も海賊になった。フィジカルの強さで瞬く間に海賊団の中でもそれなりの地位になる。ただしよそ者の獣人である負い目から頭目になろうとはしない。ドレークはほぼ同期。女扱いされないことに慣れ過ぎている。たまに女扱いされると照れ臭さで怒る。


ネア  風来の剣士 19才 出身:ラグメル外の異国

ラグメルの外から怪異によって飛ばされてきた異邦人。その際に絶影という刀を持っていた。元の世界の記憶はない。体に覚え込ませた独特な剣術は今でも使えるため、剣士であることは間違いない。転移のほぼ直後ほどの時期にサロメネーアに保護された。ただしラグメルでは異界からの来訪は凶兆とされるため、異邦人であることは知られないようにしている。剣の鍛錬と絶影を研ぐのが趣味。身体能力を高める秘薬は邪道だと思っている。


ナハリ  アサシン 16才 出身:クァラヌーン教国

幼少期に兄ラフシャーンと共にアサシンギルドに拾われて育てられる。ギルドを脱走した際に兄とはぐれ、自身は連れ戻される。脱走者でありながら優秀な二刀流の使い手であったため、再洗脳の儀によってアサシンとして復帰させられた。ラウフェイの部隊に入ってからはボーイッシュな見た目で女性陣からひそかな人気らしい。とはいえ本人から滲み出る悲壮感からか、それほど部隊の仲間と馴染めてはいない。自分はすでにまっとうな人生を送れないと諦めているが、兄の気づかいを受けて揺れ動いている。


ファリッサ  踊り子 22才 出身:クァラヌーン教国

クァラヌーン教国軍団長マジードの娘。踊りの動きの中に魔術印を仕込む秘伝の技を習得している。踊りが披露できる場として宴会やパーティーを好む。人物観察に長けており、出会った相手については即座に値踏みしている。帝国とクァラヌーンの対立は基本的には年寄り同士のこだわりが原因と思っている。踊り子として世界を回るのが夢。政治にも興味があるらしい。


ゼガ  聖王国騎士長 26才 出身:バルクトリア聖王国

聖王国の現騎士団長にて聖女王の筆頭護衛騎士。武芸百般に通じる上に破邪術の素養も持ち、魔物を研究した著作の執筆の経験もある。シャノンとは家同士が決めた許婚であり、お互い相手に不満はないようであるが、恋愛感情もさほどない様子。ユリアンセ家のユノーとも親交がある。聖騎士としての職務を至上とする実直な人物。


ヒュージア  エレブール天馬兵長 30才 出身:バルクトリア聖王国

エレブール出身の天馬聖騎士。セレスティの貴族や騎士は神官術を学ぶことが多いが、
エレブールでは精霊魔術を学ぶことが多く、彼女もその例に漏れない。帝国に対して悪感情は持っていないものの、積極的に擁護したり、ましてや寝返ったりするほどではない。領主であるエレブール侯爵が反帝国である以上、自身も帝国と敵対する立場を取る。ゾルツェンドから伝わったフレイルが気に入って、鍛錬している。


ジスマ  イールズート百人隊長 25才 出身:イールズ連合

狼ベースの獣人。獣王ベルムートに心酔しており、その忠実な腹心として付き従っている。戦闘力は高いが、政治的な駆け引きは苦手。獣王からはもう少し物事への洞察を深めて、ゆくゆくはイールズートを引っ張って欲しいと思われているが、本人に今のところその自覚はない様子。


ワイアット  山奥の猟師 34才 出身:ゾルツェンド騎士国

かつて騎士王と呼ばれ、ゾルツェンドの国侯候補と目された男。騎士団の改革を目指したが反対派に潰されて以降、世の中に失望し山に籠って猟師となる。元々支持者の多かった彼の隠遁は、民に失望を与えるに充分だった出来事。熱心な支持者ほどワイアットは逃げたと恨んでいる。本人も猟師生活はどこか不本意に思っているのか、常に不機嫌。なお弓の腕は上達した。